2012年10月30日

“ルーシー”は樹上生活を送っていた?

 ヒトの起源は? エチオピアで見つかった330万年前の幼児の人骨が、その答えの一部を教えてくれるかもしれない。

 この化石は“ルーシー”と同じアウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)で、直立歩行を始めた種とされている。ただしその肩甲骨は類人猿の形状に近く、二足歩行に完全に移行するまでわれわれの祖先は、より長い時間が必要だった可能性を示している。

 ヒトはどのようにして現在の姿に進化したのか。それを知るには、樹上生活から地上生活に移行した時期を解明することが極めて重要だ。直立二足歩行が可能になれば、文字通り頭を上げて捕食者に立ち向かったり、自由な手で石器を使いこなせるようになる。さらに、脳の働きを高める動物性タンパク質など、さまざまな種類の食べ物も手に入るようになる。

 完全な肩甲骨を含むアファール猿人の幼女の化石は、樹上から地上へ踏み出す偉大な1歩が、危なげな試みの積み重ねだったことを示す証拠になるかもしれない。

 研究共著者でアメリカ、イリノイ州ダウナーズグローブ(Downers Grove)にあるミッドウェスタン大学の解剖学教授デイビッド・グリーン(David Green)氏は、「二足歩行は初期の共通祖先に突然表れた変化ではなかった」と自説を説明する。「二足歩行が発達する間には、別の移動方法がまだ重要な役割を果たしていたはずだ」。

◆ヒトの系統樹が変わる?

 3歳の幼女“セラム”(Selam)は、エチオピア北東部のディキカ(Dikika)という地域で何百万年も岩に閉じ込められていた。彼女が生きていた昔、ディキカはうっそうとした森だったが、相当以前に砂漠化している。

 2000年にその化石を発見したカリフォルニア科学アカデミーの人類学者ゼレゼネイ・アレムゼゲド(Zeresenay Alemseged)氏率いる研究チームは、現生種の類人猿やヒト、初期人類の化石と比較した。

 その結果、セラムの肩関節の受け皿は類人猿のように上を向き、肩甲骨の突起の角度もチンパンジーと似ていることがわかった。

 アファール猿人を含むアウストラロピテクス属の種では、木登りに適した身体的特徴がいくつか確認されている。さらに現生の類人猿のような肩があれば、頭上に腕を持ち上げる、枝からぶら下がる、果物を摘み取る、木に捕まって登るといった行為が人間よりうまくできるはずだ。

 ナショナル ジオグラフィック協会のエマージング探検家でもあるアレムゼゲド氏は、「湾曲した長い指や短い鎖骨、いわゆる漏斗胸に加え、ゴリラのような肩甲骨も保持している。直立二足歩行をしながら樹上生活を送っていた証しだ」と話す。これで一件落着だろうか? そうとも言えないようだ。

 ミズーリ大学の古人類学者キャロル・ウォード(Carol Ward)氏は、成長過程のセラムの肩は「確かに人間のようだとは言えない」としながらも、「決め手と判断するのは難しい」と付け加えている。

 ウォード氏によれば、比較の対象となったアウストラロピテクス属の大人の肩は人類、中でもネアンデルタール人のものとよく似ているという。「ネアンデルタール人は間違いなく地上で暮らしていた」。

 研究共著者のグリーン氏も、エチオピアで発掘されたアウストラロピテクス属の大人の化石は確かに、肩甲骨の突起が人間のように水平に近かったと認めている。ただし、南アフリカ共和国で発掘された同属の2例では、「アファール猿人の骨より類人猿に近いくらいだ」という。

◆チンパンジーにはかなわない

 それでも、基本的な見解は一致している。アファール猿人は直立歩行しながら、木にも登っていたという点だ。

 ミズーリ大学のウォード氏は、もし木登りがアファール猿人の生活の一部だったのであれば、進化の過程で「手のようにつかむことができる足など、木登りに本当に必要な構造」は残っていたはずだと話す。

 全員の意見が一致している点はもう一つある。研究チームのアレムゼゲド氏が指摘しているように、アファール猿人はチンパンジーやゴリラと異なり、高い樹上までは登れなかったという点だ。

 それでも、アレムゼゲド氏は、アファール猿人には生まれつき木登りの才能があったはずだと主張する。類人猿のような肩や長い指などで、二足歩行に適した体のハンディキャップは克服できたはずだという。

 当時、彼らには適ったライフスタイルだったのかもしれない。「ほとんど何の術も持たない小さな種が、危険な世界で木の葉や果物を食べて暮らしている。ねぐらを確保し、捕食者から逃れ、食べ物を手に入れなければならない」とアレムゼゲド氏は話す。「アファール猿人にとって、樹上生活はとても捨てられなかったのだと思う」。

 今回の研究結果は、「Science」誌オンライン版に10月26日付けで掲載されている。

James Owen for National Geographic News


きらきら−5kg ダイエットキャンペーンきらきら
posted by きりん接骨院 at 23:58| 大阪 ☔| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月24日

診断5年後のがん生存率公表=4年ぶり、全国の中核28病院で

 国立がん研究センター研究班は23日、胃、大腸、肺、乳、子宮頸の5種類のがんについて、診断から5年後の患者の生存率などを全国のがん専門病院ごとに集計し、ホームページ上で公表した。公表は2008年以来、4年ぶり3回目。病院名を明らかにしたのは、「全国がん(成人病)センター協議会」に加盟し、地域の中核を担う31病院のうち28病院で、前回より9病院増えた。
 生存率は、進行したがん患者を多く診るほど下がるなど、単純に治療の優劣を示すものではない。研究班は、参考情報の一つと捉えてほしいとしている。
 病院ごとの差が最も大きいのは肺がんの33.3ポイントだが、肺がんは進行が早く生存率が急落するため、進行患者の割合に影響されているとみられる。差が最小だったのは、全体的に治療成績の良い乳がんの9.2ポイント。
 研究班は、2001〜03年の同協議会のデータ約10万件を分析。90%以上の患者の生死を追跡できているなど、条件を満たしたものを公表した。早期の1期患者と進行した4期患者の比「1期/4期比」は、数字が小さいほど進行患者の割合が高いことを示す。
 各地の病院が独自に公表している数字は、外科手術の生存率のみで、手術ができない進行患者の情報を含まないなど、生存率が高く出る傾向があるという。
 研究班は、これまでに集めた24万件のデータを基に、30種類以上のがんについて、年齢や性別、進行度を入力すると、5年後までの平均的な生存率が分かるシステムも新たに公開した。
 病院ごとの生存率、新システムはともに同協議会のホームページから見ることができる。 

きらきら−5kg ダイエットキャンペーンきらきら
posted by きりん接骨院 at 08:39| 大阪 ☀| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月09日

「夢の再生医療」実現間近 iPS細胞実用化へ研究急速に進展

 京都大の山中伸弥教授がヒトiPS細胞の樹立を発表してから間もなく5年。「いずれはノーベル賞確実」とされたが、再生医療の研究は実用化に向けて想像以上のスピードで進んでいる。来年度は世界初の臨床研究が日本でスタートする見通し。ビジネス面においても、「夢の再生医療」の実現が目前に迫っている。

 iPS細胞を使った再生医療は、まず安全なiPS細胞を効率よく作製する技術の確立が必要だ。山中教授が当初開発した作製法は、体細胞に導入する遺伝子のうち1つはがん遺伝子で、iPS細胞の作製効率もヒトの場合で10%程度と低かった。この問題を克服するため、山中教授らは昨年、がん遺伝子を別の遺伝子に置き換える方法を開発。作製効率も40%以上に向上したため「魔法の遺伝子」と名付け安全性を大きく向上させた。

 iPS細胞から目的の細胞を分化・誘導する技術も進展しており、すでに肝臓や心筋、神経など多くの細胞で成功。さらに京都大は今月、マウスのiPS細胞から卵子を作製し、体外受精で子を出産することに成功したと発表した。

 全身の細胞がiPS細胞に由来する個体もすでに誕生しており、iPS細胞に全ての組織や臓器を作り出す能力があることを証明した。再生医療の対象は心筋梗塞など幅広いが、その中で臨床応用が最も近づいているのは、光を感知する網膜の一部が加齢に伴って障害を受け、視力が極端に低下する「加齢黄斑変性」という目の病気だ。

 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)は、すでに動物実験で基礎技術を確立。患者で安全性を確かめる臨床研究を年内にも厚生労働省に申請し、来年度からの実施を目指している。実現すれば、iPS細胞による世界初の治療となる見通しだ。

 iPS細胞は再生医療だけでなく、病気のメカニズム解明や医薬品の開発にも役立つ。患者のiPS細胞から病気に関係する細胞や組織を作り、健康な人との違いを調べたり、薬の効力や副作用の確認に使えるからだ。創薬での利用を念頭に、iPS細胞から作った肝細胞の販売も始まった。

 山中教授は、こうした過去5年間の急速な研究の進展について「想像よりもはるかに早い。ここまで進むとは思っていなかった。すぐには間に合わない病気も多いが、いくつかの病気は10年以内に再生医療の臨床試験を始めたい」と語っている。

きらきら−5kg ダイエットキャンペーンきらきら
posted by きりん接骨院 at 15:55| 大阪 ☀| Comment(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。